気心の知れた友達やバイト仲間、部下との飲み会ならば良いですが、職場や仕事で付き合いがある相手との飲み会は行きたくないこともありますよね。
だからといってその後のお付き合いを考えると「すみません。飲み会苦手なんです」とは言えないですし、そんなことを言おうものなら“付き合いの悪い人”というレッテルを貼られ、二度と誘われなくなってしまいます。
本当は自分だけのことを考えて動けたら一番楽なんですけどね…。
そこで今回は『気乗りしない飲み会への誘いをスマートに断るコツ』をご紹介します。
目次
そもそも誘われたくない人向けの飲み会の対策
プリコミットメント手法をつかって飲み会を断ろう

「プリコミットメント」という方法をうまく使いましょう。
プリコミットメントとは、将来起こりうることに対して事前に策を講じておくことです。断るというより、遠回しに拒否することで相手から「じゃあ無理だよね」となるように誘導します。
たとえば事前に周囲の人間に「健康診断に引っかかってしまって、生活習慣や食事を徹底して管理するようになった」「自分はお酒の席が苦手なんですよね」「タバコのニオイで気分が悪くなって頭痛がするんです」などと、それとなく会話のなかに織り込んでおくことで、いざ誘われたときに断りやすくしておくのです。
体調など理由があって仕方のないことですから幹事も無理に誘おうとはしませんし、「この人を飲み会に誘うのはやめよう」と配慮してくれる可能性があります。タバコなどは実際問題、吸わない側からしてみれば吸う人間と一緒の空間で過ごすのは本当に苦痛です。酒が飲めないなら飲まなければいいわけですが、煙は逃げ場がないですからね。
もちろん歓送迎会やプロジェクトの打ち上げなどの、全員参加するのがマナーとされるような飲み会には参加するべきです。これを分かったうえで、“行っても行かなくてもいいような飲み会”ならプリコミットメントを使って断ってしまってもいいと思います。
ポイントは誘った側を不愉快にさせないように断ること。
最低限のマナーとして、断るとしても「行きたい気持ちはあるのだ」と示しておくほうがいいでしょう。NOをいうのは良いのですが、「行きたくない」だけでは“付き合いづらい人”として、今後一切のイベントに誘われなくなるかもしれません。
また、例え飲み会を断ったとしても”付き合いづらい人”と思われないような人間関係を普段からできるだけ作っておくことも重要だと思いますね。(人間関係を上手く構築できるであれば、そもそも飲み会に行きたくないと思わないのかも知れませんが。)
これらを意識して、うまく逃げ道をつくってください。
毎回参加するのは辛い人向けの飲み会の断り方
体調がすぐれない時はちゃんと伝えよう!ただし会費は払うこと

当日どうしても体調がすぐれない時もあります。そういうときは無理に参加しても周りに気を使わせてしまうので、素直にその旨を幹事に伝えましょう。
そして、幹事への配慮も大切です。
幹事はキャンセルがでると店に予約を1名分キャンセルできるか、コース料理の変更はできるかなど確認しなければなりません。もしキャンセルできなかった場合は、たとえ行けなかったとしても会費を支払うほうがトラブルは少なくなります。
「行ってないのにお金を払うの?」
こう思う人もいるかもしれませんが、事前に「参加する」と言っておいて体調不良で来れないのは自己責任です。その人の分まで他のメンバーに金銭を負担させるのはNG行為。
もし普段から体調を崩しやすくて参加できないなら、事前に「飲み会で迷惑をかけるかもしれないので参加できない」ことを伝えておくほうがいいでしょう。それでも「歓送迎会や新忘年会などはできるかぎり参加する」と伝えておくと、幹事も飲み会の席で気遣ったり配慮したりと考えてくれるはずです。
また、体調が悪いと伝えているのに毎回無理に参加を強要するような社風や上司がいるなら、そのような環境からはとっとと逃げたほうがいいですよ。
>>クソ上司との上手な付き合い方は?真面目な人ほど心が消耗するから気をつけて
子どもが小さい、など家族を話題にだす

子供がいるから早く帰って顔を見たい、育児や家事を分担しているなど、家族を大切にしたいからという理由で断るのも立派な理由です。
この“家族”はペットでも大丈夫です。あなたにとって家族同然の存在ですからね。それを「ペットくらいで会社のコミュニケーションの場を疎かにするなんて」といってくるような人間とは、そもそも深く理解しあうことなどできません。その飲み会には価値がない可能性が高いですので、無理に飲み会に参加するだけ無駄でしょう。
飲み会に参加したくない理由のひとつには、飲み会以上に大切に想うものが貴方のなかにあるからです。それを大切にしてください。
とはいえ、毎回参加しないわけにもいきませんので、会社内の雰囲気を読みながら適度に顔を出すようにしましょう。
行きたくないメンバーを探して、理解者を増やそう
会社内には飲み会に行きたい派と、できれば行きたくない派が混在しています。行きたくない人たちにとっては「自分たちのことは放おっておいて欲しい。行きたい人たちだけで楽しんで…」と思いますよね。
ただ、行きたいと考えるタイプの人は、行きたくない人たちの考えを深くは理解できません。だから本当に善意のつもりで「参加しませんか?」と誘ってくれるのです。気持ちは嬉しいけれど、行きたくない側の人間にとっては正直断るのも面倒というもの。下手に断って付き合いが悪くならないか気になるときもあるでしょう。
そこで、行きたくない人たちは、社内に自分以外で行きたくない人がいないか探してみてください。案外、隣の席のあの人も本心では「早く帰りたいな…」と思っているかもしれませんよ。
行きたくない人が他にもいることがわかれば、断ることへの心理的なハードルも下がるはず。要は理解者を増やそうというわけです。
「断ったら空気を読めない奴と思われるかも…」と不安で断れない人には、この方法はオススメです。
これを言うと嫌がられる「飲み会の断り文句」
「仕事が忙しいから」は「私だって忙しいよ!」と思われる
よくある「仕事が残っていて」というセリフは、友達などへの断り文句としては良いですが、社内でのイベントに対しては言わないほうがベターです。
もし本当に仕事が忙しかったとしても、「他人は簡単な仕事をしていると思っているのかな?」「よほど仕事ができない人なのかな」などと思われることもあります。
とはいえ、突然のバグ対応など予定になかった仕事が突発的に舞い込んでくることだってありますよね。そのようなときは堂々と「すみません。急ぎの仕事が入ってきたため行けそうにありません。いけそうなら途中から参加します」などと断りましょう。
仮に仕事が早く終わって本当に途中参加できそうだとしても、いかなくてOKです。
あと、嘘をついて飲み会を断るのは絶対にしない方が良いです。ありもしない「大事な用事」を捏造して断った場合、もし、嘘がバレてしまったら、仕事上でも信用されなくなってしまうでしょう。
NOを言うのは悪いことではない!でもうまく折り合いをつけよう

大人数での飲み会が大好きな人や苦手な人、職場でもフレンドリーな関係を築きたい人や割り切りたい人など、色々な考えを持った人が集まってできているのが“集団”です。
サークルや友人、会社の同僚となら気も合う仲間同士なので飲み会などのイベントも楽しめますが、上司なども含めた会社となるとまあ大変。
「なにが悲しくて家族以上に一緒にいる相手と、夜まで過ごさなければならないのか」と馬鹿らしくなったり、誘われるたびに「どうやって上手く断ろうか」と悩んでいる人も多いでしょう。
どうせならサッサと帰って家族と過ごしたり、ゆっくりお風呂に入って熟睡したいですよね。
ただ、誰だって「自分は本当はこう思っているけど、空気を乱すのも悪い」と思っているからこそ、「無理です」「行きたくありません」「興味がありません」などと結論だけを言うのではなく、うまくフォローをいれて避けています。
合わない習慣に自分を曲げてまで合わせる必要はありませんが、ほどよく周りと歩幅をあわせることも“集団”にいる上では必要です。自分がやりたくないこと、したくないことは一切しないというのは、家族でもないかぎり受け入れられません。
飲み会に誘われるということは、相手は「貴方のことを知りたい」「もっとコミュニケーションを取りたい」と思ってくれているわけです。それに対して「面倒だから」「理解されなくても仕事はできる」というのは社会人として失格です。
職場とは、家族でもない者同士が長時間一緒に過ごす特殊な空間です。
最低限お互いを知っておかなければ「あいつはサボってばかり」「あの人は何を考えているか分からない」という暗雲としたオーラが漂ってしまいます。
飲み会を断ることがダメとは言いませんが、断るのなら普段からコミュニケーションをとって自分を知ってもらうようにするなど、動き方を変えましょう。
ここに挙げた以外にも、色々な断りパターンはありますが、どれが良いのかは貴方の性格や職場の雰囲気などによっても変わってきます。
