企業が採用基準にしているコミュニケーション能力の本当の意味とは?学生時代のものとは別物だった

企業が面接で見ているコミュニケーション能力とは?

経団連の『新卒採用(2014年4月入社対象)に関するアンケート調査』によると、日本の企業の8割以上が、新卒者の選考基準にコミュニケーション能力を入れているそうです。

ただ、コミュニケーション能力にも色々あります。学生なら「仲間と旅行にいくのが好き」だったり「飲み会で盛り上げ役になる」などをイメージするかもしれませんね。しかし、社会人として求められるコミュニケーション能力はまったく違います。

企業が求めるコミュニケーション能力と学生がイメージする能力は違う

学生時代のコミュニケーション能力とは「一緒にいて楽しめるか」どうかが重視されます。仲良くできる力ともいえるかもしれません。しかし社会人としてのコミュニケーション能力はまるで違います。

ちなみにWikipediaによる説明が下記です。

コミュニケーション能力(コミュニケーションのうりょく、communication ability)とは、一般的に「他者とコミュニケーションを上手に図ることができる能力」を意味する。

本当に求められている能力は、相手の言いたいことを的確につかみとる能力であり、さらには、相手が言葉が足らずうまく表現しきれていないことまでも洞察し「おっしゃりたいのは…ということですね」と(肯定的に)相手に提案する能力もあると良い。自分の言いたいことがしっかりと受け取られている、と感じることで、人は信頼感を持ち次の段階へと前進してゆくことができるようになる。[5]

※Wikipediaより引用

つまりコミュニケーション能力とは「自分がどう行動すれば相手が楽になるのか想像できる力」「察する力」「相手に何らかのアクションを起こしてもらう力」ということになります。

だから、就職活動での面接で「飲み会で盛り上げることができます」「みんなで旅行によく行きます」というエピソードを伝えても、それだけでコミュニケーション能力があるとは見なされないのです。(なかにはそういうコミュニケーション能力を求めている企業もあるかもしれませんが…)

社会人として求められるコミュニケーション能力とは「成果を出せる力」

社会人として求められるコミュニケーション能力について、もう少し突っ込んで考えてみましょう。

単純に「周りに自分の意見を言える」とか「周りと協調できる」など分かりやすいのなら楽なのですが、実はかなり複雑です。

たとえば貴方がwebデザイナーだとします。ある日、上司から「自社のサイトがダサイからもっと良くして」という曖昧な指示を出されました。

このとき“コミュニケーション能力の高い人”と“そうでない人”とで反応がまるで違うのです。

曖昧な指示を受けたときのコミュ力が高い人と低い人の違い

まずコミュニケーション能力が高い人は、曖昧な指示を出されたとき疑問点や問題点をクリアにしようとします。

指示を出した人間に質問する際にも、恐ろしいほど具体的な内容を聞いてきます。

  • 現状の何が問題なのか
  • 足りないものは機能なのか、それともデザインなのか
  • 上司はどのようなイメージを持っているのか
  • イメージに近いサイトはあるのか

などですね。

反対にコミュニケーション能力が低い人はどうするでしょうか。まずは自分の想像でデザイン案をいくつか考えてみたり、とりあえず質問したりするでしょう。人によっては「何をどうしたら良いのかが分からない」と聞くかもしれません。

もちろん、これが間違っているという話ではないですし、上司も質問されれば答えてくれるはずです。ただ社会人としてのコミュニケーション能力が高いのは間違いなく前者。そして、後者のとりあえず案を考えてみたり、質問したりする人は“社会人としてのコミュニケーション能力が低い人”と判断される恐れがあります。

分からないものを分かりやすく伝えられるか、興味のないものに興味をわかせられるか

別のたとえをしましょう。貴方が営業職だったとします。貴方の仕事はお客様のところへ行き、自社の商品を売ることです。

当然、お客様のなかには貴方の会社の商品をよく知らない人もいます。なぜその商品が良いのか、導入すればどういうメリットがあるのかも分かりません。それでも貴方は成果を上げるために営業しなければなりません。

そのような中でもコミュニケーション能力が高い人は、「その会社が抱えている問題は何か」「どのような商品を求めているのか」「自社の商品の強み弱みは何か」「競合他社の強み弱みは何か」などを会話のなかで引き出し、顧客の興味を喚起させながら上手く自社サービスを売り込み、着実に成果をあげて会社に利益をもたらします。

しかしコミュニケーション能力が低い人は、相手のニーズなどをうまく引き出せず成果に繋がりません。最終的には自社商品が売れないのは、商品自体に問題があるからだと思い始める人も出てくるかもしれません。

チームでなければ大きな成果を出しにくい時代だからこそ求められるコミュ力

就職活動中の学生と、企業との間にコミュニケーション能力についての認識のズレがあるのは仕方ありません。

面接で多くの学生が「自分は飲み会でのムードメーカーです」と伝えても人事担当者の胸に今ひとつ響かないのは、そのズレがあるからです。学生時代は自分はコミュ力に長けていると思っていても、一度社会に出ると自信をなくす人もいるでしょう。(その逆も然り)

採用面接でまれに“社会人としてのコミュニケーション能力”について理解している学生が現れると、企業側も「おっ」と一気に心動かされます。

現代では、仕事において個人の能力を大きく超えた水準の成果を要求されることが多々あります。最早ひとりではどうにもならず、チームでなければ大きな成果を出すことが難しくなっています。

8割を超える企業がコミュニケーション能力を重視するのはとても自然な流れなわけですね。

企業が求めているのは「社会人としてのコミュニケーション能力を理解している人」か、「将来的にコミュニケーション能力を身につけられそうな人」です。

 ◇ ◇ ◇ 

お客様のところで分かりやすく自社サービスの説明ができたり、人脈や新規案件の獲得をしたり、会議で相手の気持ちを汲みながら適切な言動をとれたりと、至る所で“社会人としてのコミュニケーション能力”は必要とされています。

これは間違いなく今後の人生でも役立つ力なので、身につけるに越したことはありません。

色々と書いてきましたが、後から身につけられる能力でもあるので「自分には無理かもしれない」と悩む必要はないので安心してください。社会人経験を積むなかでスキルアップすることも十分可能です。

いま自信がない人も、社会人として求められるコミュニケーション能力が何なのかを意識しておくと、就職活動で役立つでしょう。

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