(※画像:CNNニュース動画より)
米国には、頭に“バスタの水切り器”をかぶった姿の写真を「特例として運転免許証に使用できる」と認められた男性がいます。この男性は『空飛ぶスパゲティモンスター教会』の信者で、宗教上の理由から水切り器を被っているとのこと。
なんとも奇妙な本当の話をご覧ください。
パスタファリアン(信者)の主張は認められるのか?
2017年6月3日(土)にCNNニュースで掲載された内容がこちら。(※一部抜粋)
(CNN) 米アリゾナ州に居住する男性が運転免許証に使う顔写真にパスタの水切り用容器をかぶった姿の採用を求め、認められる一幕がこのほどあった。
宗教上の信仰を理由にした申請。米国の大抵の州では、運転免許証の写真はかぶり物などがないものを指定しているが、宗教上の理由があった場合は特例になる場合がある。
(中略)コーベットさんは、団体「空飛ぶスパゲティモンスター教会」の信者と主張。この団体は、世界は5000年前、空飛ぶスパゲティモンスターによって創世されたもので、宗教的なかぶり物としてパスタの水切り用容器を身に付けるのが信者「パスタファリアン」の務めなどと説明している。
米国のほとんどの州では、帽子など何も被っていない状態で写真を撮るよう指定しています。ただ、もし宗教上の理由があれば特例として認められるケースがあるそうです。
ショーン・コーベット氏はあくまでも「パスタファリアン(※)」としてパスタの水切り器を乗せていることから、宗教上の理由として認められたのでしょう。
ここまでの道のりは簡単ではなかったようで、コーベット氏はアリゾナ州内の複数の施設へ申請し、ようやく水切り器をかぶった写真でも応じてくれる1ヶ所を見つけています。
(※空飛ぶスパゲティモンスター教会の信者のこと。教義には「宇宙は空飛ぶスパゲッティ・モンスターによって創造された」や「祈るとき、「アーメン」の代わりに「ラーメン」という」などがある。「空飛ぶスパゲティモンスター教会」は、もともとは強烈な皮肉から生み出されたパロディ宗教だったが、オランダでは2016年に正式な宗教団体として認められている。)
ゴールはまだ遠い?州の交通行政当局は認めない姿勢

ただし一件落着というわけにはいきませんでした。なんとアリゾナ州の交通行政当局がコーベット氏の水切り器着用写真を認めない姿勢をとっており、運転免許証を無効にする構えをみせています。たしかにこの事例が認められれば、今後アリゾナ州では同じような申請が次々に出てきそうですが…。コーベット氏はもし無効にされるようなら法定で争うつもりのようです。
過去にもマサチューセッツ州の女性が同じく湯切りザルをかぶって証明写真を撮り、運転免許証の更新申請をしました。最初はセンター側に却下されたものの、抗議して認められたケースがあります。
日本でも、アニメキャラなどコスプレした写真をつかった「痛免許」などが話題になることもあります。芸能人でいえばゴールデンボンバーの喜矢武豊氏が、昔“武士”のような姿で免許を更新したことを『嵐にしやがれ』で公表しています。意外と日本は遊び心溢れる国なのかもしれません。
「バカげた話」と一笑するとそれまでですが、実は宗教が関係する深い問題です。コーベット氏の免許証の行方が気になりますね。
