魅力的なタイトルや有名タイトルのオンラインゲームは少なくありません。しかし、初心者の方にとっては、そもそも「ゲーミングPC」を持っていなくて、やりたいゲームができない方も多いはず。
ここではゲーミングPCの仕組みや購入のポイント、そもそもゲーミングPCとはなにかについて説明します。
目次
ゲーミングPCとは?
いまやパソコンは写真を加工したり、音楽を作ったりと、個人でも高機能なツールが利用できるようになるほど進化しました。そしてゲームも、パソコンでプレイできる、とてつもないクオリティのものが登場しています。
たとえば最近では、これまでゲームファンを楽しませてきた「ストリートファイター」や「ファイナルファンタジー」といった有名タイトルも、PCでのプレイ専用のタイトルが登場しています。
ところが、こうしたゲームをプレイしたいと思っても、自宅にある通常のパソコンでは快適にプレイすることはおろか、そもそも起動したりすることもできないケースがあります。
理由は簡単。ずばりそのゲームで遊ぶにはパソコンの性能が低いから。
一般の家電量販店で販売されているようなパソコンは、エクセルやワードといった簡単なソフトを動かす性能を基本としているので、ゲームをプレイするのに求められる下のようなスペックが足りません。
- ・3Dグラフィックの処理
- ・サウンドの再生
- ・さまざまなデータの処理速度
そこで、このようなハイスペックな処理もサクサク動くようにチューンナップされたパソコンこそが「ゲーミングPC」と呼ばれるものです。
ゲーミングPCは、文字通り「ゲームをするのに必要な性能を備えたPC」なので、普通のパソコンと比べると処理速度やグラフィック処理性能が格段に高いのが特徴です。
「ゲーミングPCと普通のパソコンってどう違うの?」と不思議に思うかもしれませんが、「グラフィック処理が得意でほかの処理も軒並み速いパソコン」とイメージしておくと間違いありません。
初めてでも分かるゲーミングPCの選び方
ゲーミングPCについてざっくりとわかったところで、具体的な選び方について紹介します。
実はゲーミングPCと言っても、種類やブランド、メーカーは様々。また、普通の家電量販店では取り扱いがない店舗もあります。しかも値段もマチマチなので、まず初心者のかたは「どれを買ったらよいか分からない…」となるでしょう。
でも大丈夫。ポイントとなる“自分がプレイしたいゲーム”が決まっていれば、ゲーミングPCの性能について迷うことはありません。
ゲームの公式サイトには、快適なプレイに必要となるパソコンの性能や環境について記載されています。ということは、ゲーミングPCを選ぶ時は、その要件を満たすようなものを選べばいいということ。もし遊びたいゲームが複数あるときは、そのなかで最もハイスペックを要求するゲームにあわせて選ぶとよいでしょう。
必要動作環境と推奨動作環境をチェックしよう
まずは、気になっているゲームの公式サイトにアクセスしてみて、サイト内に表示されている「必須動作環境」「推奨動作環境」をチェックしてみましょう。
たいていの場合は、ゲームを起動するのに必要なクライアントをダウンロードするページか、会員登録ページにあります。
必要動作環境と推奨動作環境とは?
また、この似たような単語の2つの一覧が横並びになっていることが多いですが、これらは似て非なるものです。
【必須動作環境】
プレイするのに最低限必要な性能。これを満たしても快適ではない可能性がある。
【推奨動作環境】
快適なプレイをするのにおすすめの性能。満たさなくてもプレイはできるがここに近づくほどゲームをより楽しく遊べる。
ゲーミングPCを販売している店舗やサイトでは、こうした情報が一覧にまとめられて表示されているので、公式が求めるスペックを満たすものを選ぶだけでOK。
ちなみに代表的な性能一覧には下記のようなものがあります。
【動作環境一覧で出る用語】
★OS:オペレーティングシステムの略。WindowsとMacが一般的で対応していないバージョンや種類があることもあります。
★CPU:PCの処理装置で頭脳にあたります。IntelやAMDといったメーカーが有名。一覧にはそれぞれの商品名やシリーズ名が書かれています。(Intel Core i5-4340, AMD FX-6300など)
★メモリ(RAM):一時記録装置のこと。値が大きい方がたくさんのデータを同時に処理できます。一覧には「〇GB以上」といった表記がされています。
★グラフィックカード:グラフィックボード、ビデオカードとも。通常のパソコンでは搭載されていないことの多い、映像を専門とした処理装置。追加で搭載できるケースもあります。一覧ではブランド名やシリーズ名が表記されています(NVDIA GeForce 9800GTなど)
★ハードディスクの空き容量:ゲームをダウンロードする際に必要な容量のこと。
注意点としては、「ゲームの要求スペック(性能)を超えたパソコンはより快適になるが、それを一部分でも満たさない場合は快適にプレイにできないかもしれない」ということです。
特に、オンラインゲームはアップデートの度にグラフィックなどが改良され、要求スペックが高くなることも少なくありません。なので、要件ギリギリのスペックを買うのではなく、アップデートを経てもサクサク動くように少し上の性能を持つゲーミングPCを買うとよいでしょう。
初心者は既製品のゲーミングPCがおすすめ
ゲーミングPCは、ネットや店舗でパーツをそろえて自作をしたり、各メーカーから発売している既製品を買ったりと購入の選択肢も複数あります。
それぞれにメリットデメリットがありますが、初心者にオススメなのはカスタムせず電源を入れればすぐに遊べる既製品タイプです。
すぐにゲームで遊べる
既製品がオススメな理由は、商品が届いたらすぐにゲームをダウンロードしてプレイできる点です。しかも購入から届くまでの時間も比較的短い(店舗で購入すれば即日)のも嬉しいポイント。
知識がなくても安心
先ほど、必要な性能や環境についての説明をしましたが、DELLやドスパラといった大手のパソコンメーカー・販売店では、ゲームタイトルごとの推奨モデルを発表しています。ですから、自分の遊びたいゲームが決まっていれば知識がなくても大丈夫。初心者であれば一番安心できる購入方法といえます。
他の購入方法としては、パソコンショップへ行って自作用のパーツを購入したり、その場で注文販売をする「BTO」をお願いしたりする方法が挙げられますが、いずれもある程度パソコンの知識があったほうが無難です。
自分でパーツや性能を選べばその分安く買えたり、壊れたときも対処しやすかったりするといったメリットがありますが、初心者であればこれらの点よりも、安心して購入できる点を優先して既製品のほうがおすすめです。
ゲーミングPCを買うのに必要な予算は?
購入方法を決めたら、具体的になにを買うか検討することになります。ただし初心者は価格帯に幅がありすぎて、どれくらいの価格のものを買えばよいのか迷うこともあるでしょう。
参考までにデスクトップ型なら、モニターなどの機器を除いて大体10万円から15万円が目安です。まずは価格帯の中からゲームの要求スペックを十分に満たしているモデルを見つけてください。
ただし、ゲーミングPCの性能は価格と比例します。あまりにも安いモデルを「ゲーミングPCと書いてあるから」と安直に選んでしまうと後々トラブルになるかもしれません。不安があれば、店員さんやサイトから問い合わせてみましょう。
ちなみに、先ほど10万円から15万円が目安と言いましたが、それ以上の価格帯のゲーミングPCも沢山あります。ただ、これらは本気でプレイしたい人向けに作られたハイエンドクラスのゲーミングPCです。基本的には今リリースされている多くのゲームは、そこまでハイスペックなものでなくても快適にプレイできるでしょう。
また、拡張性のあるゲーミングPCを購入しておけば、将来的に自分で部品を入れ替えてスペックを上げることも可能です。ノート型のPCでは難しいですが、デスクトップ型なら拡張性が高いものも沢山あります。
マウスやヘッドセットなど周辺機器は購入するべきか?
ゲーミングPCと付属して考えなければならないのが、マウスやヘッドセット、キーボードといった周辺機器です。
マウスとキーボードはすでにあるものでも問題ないケースがほとんどですが、便利な機能を備えていたり、より感度が高く耐久性も高い調整がされたりしたゲーミングデバイスが販売されています。ゲームに慣れてきたらこういったものも購入検討してみてよいかもしれません。
また、ヘッドホンとマイクが一体化したヘッドセットは、仲間とボイスチャットをしながらゲームをしたいのであれば必須です。FPSやRPGでは音響が大事な要素かつ、ヘッドホンの性能が戦績に影響するケースも。そこでヘッドセットは数千円のものではなく、1万円前後のエントリークラスのヘッドセットを選ぶとよいでしょう。
◇ ◇ ◇
ゲーミングPCは、ゲームをするうえでゲーム機となる大切なマシンです。それだけに購入時には慎重になってしまうこともありますが、ほとんどのPCでパーツの入れ替えやチューンナップを後からすることが可能です。
周辺機器も含めてだんだんと自分好みのマシンにしていくのもゲーミングPCの醍醐味ですから、見た目も含めて長く楽しめるものを見つけてください。
