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紙巻きタバコと加熱式タバコの税金
よく「タバコは税金が高い」といわれますよね。でも具体的にいくら支払っているかご存知でしょうか?
実は紙巻きタバコ(普通のタバコ)と加熱式タバコ(アイコスなど)では税金がかなり違います。
紙巻きタバコの場合、たとえば一箱440円の商品ならたばこ税は約245円かかり、消費税の約33円を加えると税金は合計で278円です。約6割が税金と考えると凄いですよね。
一方で加熱式タバコは、アイコスなら約226円、グローは約151円、プルームテックが約60円となっています。紙巻きタバコよりかなり税金が低いことが分かりますね。
その理由は簡単。
加熱式タバコに含まれるタバコ葉の量は、紙巻きタバコにくらべて少なく済むためです。普通の紙巻きタバコが葉を燃やすのに対して、加熱式なら熱するだけなので葉を少なくすることができます。
加熱式タバコへのたばこ税増税がくる?
加熱式タバコの税率にメスが入る?
最近はアイコスなどの電子タバコを愛用する人が随分と増えていますよね。
ただ、普通のタバコが売れなくなると税収が減ります。今まで約60%も税金を課していた紙巻きタバコから、15%~50%ほどの 加熱式タバコが増えたわけですから当然です。
2017年度のタバコ税の税収は、前年度とくらべて約500億円以上も下がっているとのこと。(※共同通信)
そこで検討されているのが『タバコの増税』です。
具体的な内容はまだ決まっていませんが、加熱式タバコの税率について何らかのメスが入る可能性は高そうです。
※政府は増税すると名言しているわけではありません。加熱式タバコのメーカーによって税率がまるで違うなどの問題があるため、それなりの答えを年末までに出していく必要があると言っているだけです。具体的にどのような方針が示されるのか、本当に増税されるのか等は2017年10月18日現在、まだ発表されていません。
加熱式タバコのメーカーによって税率がまるで違う
加熱式タバコは、メーカーによって税率がまるで異なります。
これは、通常の紙巻きタバコは「1本あたり12.224円」というように本数に応じてたばこ税が課せられるのに対して、加熱式タバコは分類上「パイプたばこ」にあたるため、タバコの葉のグラム数に応じて課せられます。
ただし問題がひとつ。実は、メーカーによってスティックやカプセルの重さが異なるため、1箱あたりの金額はほとんど同じでも、たばこ税の割合はかなり違うのです。
たとえばアイコスの税率は約42%なのに対してプルームテックは約7.5%と、実に5~6倍もの差があります。ここを税制調査会長の宮沢氏は問題視したわけです。
韓国ではアイコスの税率を紙巻きタバコと同じくらいまで引き上げる
ちなみにお隣の韓国では、アイコスなどの電子タバコに対する個別消費税を、紙巻きタバコの税率の90%にまで引き上げようとする動きがあります。
いまのところ電子タバコの税率は、紙巻きタバコの約50~60%ほどですが、これが90%にまで引き上げられれば電子タバコユーザーにとっては痛手です。一箱430円だったものが500円前後まで値上がりすると予想されています。
日本でどのような税制改正が行われるのかは分かりませんが、韓国など他国の動きが影響する可能性もあるでしょう。
日本で加熱式タバコが増税されるとどうなる?
増税となった場合でも、加熱式タバコが値上がりするのかどうかはメーカーの動き次第です。
たとえば増税分を価格に転嫁するなら、タバコ1箱が値上がりするので私たちの出費は増えます。しかし、メーカー側の企業努力で増税分を負担できれば、値上げされることはないでしょう。
もしタバコの値上げが起きたとしても、各社によって1箱あたりの価格は恐らく違うはずです。今のところアイコスの実効税率が最も高く、プルームテックは最も低いので、もしかするとプルームテックはそれほど値上がりしないかもしれません。
ひとまずタバコ税がどうなるかは、次回の国会にて提出される『健康増進法改正案』がカギを握ります。もし加熱式タバコを規制対象に含めることになれば、加熱式タバコを増税するのかどうかなど動きがハッキリしてくるでしょう。
9月10日追記:値上げ価格が確定しました アイコスもプルームテックも10月1日よりタバコ値上げ確定!値上げ後の価格一覧
